会津への裏道―東武・野岩・会津鉄道(その1)

東京から会津方面へは新幹線で郡山まで行き、そこから磐越西線を使うのが一般的ですが、昭和61年の野岩鉄道開通により、東武鉄道の最北端、新藤原駅と

旧国鉄会津線(現:会津鉄道)の最南端、会津高原駅(現:会津高原尾瀬口駅)が一本の線路でつながり、東武日光線・鬼怒川線方面から会津へアプローチすることが

可能になりました。会津鉄道は昭和62年7月にJR東日本会津線から第三セクターに移管された路線で、平成2年に会津高原(現:会津高原尾瀬口)〜会津田島が電化され、

東武からの直通列車で浅草から会津田島まで乗換なしで行くこともできます。

しかし、このルートでは東京から会津まで約半日かかるため、あくまで「裏道」といった色が濃いようです。

今回はその裏ルートを使い、日帰りで会津方面へ行って参りましたので写真と車窓動画で旅の様子をお伝えします。日帰りというタイトなスケジュールのため、1日のほとんどが

列車の中という味気ない旅程ですが、日光国立公園の深い山々や高原ムード溢れる尾瀬の景色を鈍行でじっくりと楽しむことができ、新幹線では味わえない、いかにも裏道といった

雰囲気を堪能できました。

 

<旅程>

1.東武特急

浅草(9:30) → 臨時特急きりふり273号 → 下今市(11:20)

2.東武鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道(電化区間)

下今市(11:49) → 鬼怒川温泉(乗換) → 会津田島(13:44)

3.会津鉄道(非電化区間)

会津田島(14:15) → 会津若松(15:26)

(2.、 3.は全て普通列車で、時間の都合でAIZUマウントエキスプレスやトロッコ列車には残念ながら乗れませんでした)

4.臨時特急あいづ号

会津若松(16:37) → 上野(20:37)

 

 

浅草〜下今市 ・・・遜色特急300系きりふり号に乗車

下今市までは本当は新宿からスペーシア日光号で行きたかったのですが、シルバーウィークということもあって満席・立ち席不可ということで

急遽浅草からアプローチすることになりました。鉄道ファンとしては、高速道路休日1000円乗り放題の猛攻にも負けない業績にある種の安堵感と

本命の列車を捕まえられなかった残念な気持ちとが交錯し複雑な気分でしたが、9:30浅草発の臨時特急きりふり273号の切符を何とか押さえることが

できました。きりふり号に充当される車両は、旧急行りょうもう用車両1800系を改造した300系で、速度・設備面においてスペーシア100系に大きく遅れをとった

いわゆる遜色特急ですが、臨時特急や尾瀬夜行などの運用に限定され、定期運用を持たない車両でもあるので趣味的には興味深い車両です。

お粗末ですが写真と車窓動画でお楽しみ下さい。

 

300系のお出ましじゃ〜。

 

すごい隙間・・・20メートル車体ではこのホームはかなりきつい。

 

きりふり号のヘッドマーク

 

左:方向幕

右:車内の様子

 

車窓動画を5本撮りました。  

浅草駅出発〜鐘ヶ淵駅通過 

天気が良かったので青空がきれいです。

 

北千住駅発車〜谷塚駅通過

ここから気合の入った走りをします!・・・とは言っても8000系レベルの性能なので速くて95km/h位でしょうか。

 

春日部駅発車〜東武動物公園駅通過 

この辺からグループ客が乗ってきたため、にぎやかになって参ります。

 

利根川橋梁通過 

鉄橋を渡るだけですが、まわりに目立った建物などがないせいか、ある種のインパクトを感じます。

 

新鹿沼発車〜下小代通過

終点日光が近づくにつれて車内のテンションもアップビート!走る笑笑状態に。

 

11時20分 下今市に到着。さらばきりふり号ノシ

これから鬼怒川線の電車が来るまでしばし撮り鉄します。

 

賑わいを見せる下今市駅

携帯の乗換案内では、鬼怒川線の電車が出るまでこの駅で1時間以上待たされる予定でしたが、上記のきりふり号 新鹿沼発車〜下小代通過の動画の途中で

聞こえてくる車内放送で分かるとおり、下今市11:49発鬼怒川温泉行の臨時列車が運行されていたため待ち時間は29分で済みました。

「待たされないでヨカッター」と思っていたのですがこの下今市駅、日光線と鬼怒川線のジャンクション駅であることと、休日のためか臨時列車が多数やってきたため

うかつにカメラをしまえないほど撮り鉄を楽しむことが出来ました。これだったら臨時列車が来なくても1時間ぐらいあっという間に過ぎてしまうかもとさえ思いました。

下今市駅ホームから浅草方面(左)、日光・鬼怒川温泉方面(右)を臨む。

 

下今市駅舎。

 

東武日光行の6050系が停まっていました。

 

東武日光行普通列車出発。お?右の赤い物体は・・・!?

 

原形の1800系がやって来ました!波動用に1本だけ残された貴重な車両、日光線運用というのも新鮮だ。

 

「いや〜1800系、美味しゅうございました」なんて思っていたのも束の間、間髪を入れずにJR189系旧彩野編成を使用した臨時特急が到着!

 

これだったらもしかして新宿から乗れたかも?

 

側線には350系の回送電車が停まっていました。

 

あとは下今市のいつもの顔ぶれ。

 

 

 

これにてその1は終了。次は東武鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道を進み、電化区間最北端、会津田島へ向かいます。

 

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