韓国鉄道旅行記(その1)

 

 

はじめに

2007年8月、お隣の国韓国で記念すべき初の海外乗り鉄に挑戦しました。

韓国は大学時代に釜山・慶州方面に合宿で行った事はあるので2回目ですが、今回は団体ではなく一人旅(パッケージツアーですが)

だったので本格的かつ自主的な海外旅行はこれが初めてだったと言えましょう。

 

雑な地図ですが、旅程は以下の通りになっています。

<1日目>

 ・ 往十里(ワンシムニ) >>>(地下鉄)>>> ソウル駅(下見&時刻表購入など)

 ・ ソウル駅 >>>(地下鉄)>>> 往十里

<2日目>

 ・ 往十里 >>>(地下鉄)>>> ソウル駅

 ・ ソウル >>>(京釜線セマウル)>>> 大田

 ・ 大田 >>>(KTX)>>> ソウル

 (以降は後編で掲載予定)

 ・ ソウル >>>(京釜線ムグンファ)>>> 水原(スウォン)

 ・ 水原 >>>(京釜電鉄線(日本でいう緩行線といったところ))>>> 儀旺(ウィワン)

   *** 写真撮影 ***

 ・ 儀旺 >>>(京釜電鉄線)>>> 九老(クロ)

   *** 写真撮影 ***

 ・ 九老 >>>(京釜電鉄線)>>> 新吉(シンギル) >>>(地下鉄)>>> 汝矣ナル(ヨイナル)

   *** 大韓生命63ビル展望台見学 ***

 ・ 汝矣ナル >>>(地下鉄)>>> 新吉 >>>(京釜電鉄線)>>> 南営(ナミョン)

   *** 写真撮影 ***

 ・ あとはソウル&明洞(ミョンドン)で街歩きしたり買い物したり・・・

 

以上

 

改めて自分が旅した道筋を図・文にして書いた後、なんだか空しい気分になってまいりました・・・。

 

 ・・・・ 何 な ん す か ? こ の 旅 程  ・・・・

 

特に2日目前半なんかひどすぎる。ただ列車に乗って、同じ区間を行って〜戻って〜行って〜戻って〜って、

生まれて初めて電車に乗って目的地までの乗換えが分からずに迷いこんだ田舎モンかよ!

観光らしいことしたのは63ビルだけかよ!

などなどのっけから突っ込み所が多々ありますが、今回の目的は鉄道旅行に重心を置いていることと、

2泊3日とはいえ、韓国にいるのは1日目の夕方と2日目だけ(3日目は朝早い飛行機で帰国)のため、

限られた時間の中でいかに自分の鉄な好奇心を満たせるかの勝負だったので、こんな芸の無い行程に

落ち着いてしまったのです・・・。

まあ、このサイトのテーマが鉄道なのでこれでいいでしょ。

なお、韓国の地下鉄は撮影禁止とのことなので、KORAIL(韓国鉄道公社)での写真・動画が中心です。

 

ソウル駅

1日目(ソウル駅下見)

昼過ぎに金浦空港に到着し、夕方ホテルに到着。

その頃すでに5時半を回っていたが、韓国は日本との時差が無い、すなわち同じ時間圏の最西端なので夏は夜8時を過ぎても

結構明るい分、まだまだ街歩きが出来るだろうと往十里から地下鉄2号線、1号線と乗り継いでソウル駅へ。

駅舎内を一回りして翌日どこで切符を買ってどこからホームに降りるのかといったイメージをつかみ、駅ビルのデパートで時刻表を購入。

ソウル駅東側入口 2004年4月のKTX開通に先立って1月にオープンした。

 

左:こちらは1925年築の旧駅舎。史跡として登録されており、閉鎖後も保存されている。

右:ソウル駅北側の跨線橋から少しだけ撮り鉄。右の列車は京義線DMZ方面へ向かう。

 

ソウル駅西口から見た夜の町並み。左側に旧駅舎が淡く映し出されている。

 

2日目(セマウル号乗車(ソウル→大田(テジョン)))

駅構内のロッテリアで朝食をとった後、セマウルの出発時間まで少し時間があったので駅の西口を軽く散歩。

華やかな東口とは対照的に西口はずいぶん小ぢんまりとした様子。

左:ソウル駅西口前の街並み。雰囲気は日本とよく似ているがハングル文字の看板がエキゾチックな雰囲気を出している。 

右:駅の看板の横には「安全輸送」と書いてある石碑が。ソウル駅西口はこれ以外に特に目立つものはない。

 

左:ホームにはKTX開通の記念モニュメントらしきものが置いてあった。 

右:韓国の郊外列車は客車列車が中心(2007年現在)。 側線にセマウル客車+ムグンファ客車+電源車 という不可解な編成で客車が置かれていた。

 

隣のホームにも別方面(?)のセマウルが。こちらはアメロコ牽引。

 

左:KORAIL乗り鉄一発目はセマウル号。KTX(写真奥)も途中まで在来線を走るため同じホームから発着する。

右:広窓のステンレス客車は威風堂々としている。見た目だけでなく乗り心地も素晴らしい。

  現地でもKTX開通以降も乗り心地志向の根強いセマウルユーザーがいるほどだとか。

 

左:発車時刻になると音楽と共にセマウルへようこそムービーが流れる。なんともすごい盛り上げっぷり。 

右:ふかふかした厚手の椅子の座り心地と重々しいジョイント音は大幹線優等列車の風格そのもの。

 

以上の写真以外、セマウルで自分が乗った車両に関する写真はあまり撮ってはいませんが、その代わりに車窓風景を動画に残しました。

国電5000系追い抜きシーン。途中で地下鉄1号線直通車両(新1000系)との

すれ違いもあります。

 

京釜電鉄線併走区間爆走(安養→衿井)

 

高速走行〜鳥致院駅到着アナウンス。郊外まで来ると日本で乗り鉄している感覚に陥る・・・。

 

 

 

左:ソウルから約1時間45分で大田に到着。

:大田駅前の様子。

 

 

大田駅出発・KTX体験乗車(大田→ソウル)

まあ、セマウルもムグンファも地下鉄も全て初めてなのでどれも体験乗車なのですが・・・。2007年当時日本で山陽新幹線500系・N700系の姫路・岡山間の乗車経験の

無かった私にとって初めての時速300km/h経験はこのKTXが始めて(飛行機とか無しね)なのでして、「体験乗車」なんて書いちゃいました。

 

ところで、余談ですが大田駅でソウルに戻るKTXの切符を買おうと列で並んでいたときのことですが、ちょうど繁忙期ということもあって駅長と思わしき方が率先して

切符を買う客の行列の整理をされておりました。

私が「KTX Thicket?」(「KTXをの切符買うにはここで並べばいいの?」的な意味合いで列に指差しながら)と尋ねたところ、日本人だと判ったのかその駅長(?)さん、

「オ客様、コチラヘイラッシャイマセ〜!」

と片言の日本語で別の方向へ案内し始めました。ついていくと普通の客が行き来しないような廊下に入り、少し歩くと「駅務室」(いわゆる駅事務室)と書いてあるドアへ・・・。

「俺何か悪いことしたか?!」と少しビビリながらも案内されるまま部屋に入りました。すると、何と!彼が自ら自分の事務デスクの発券端末を起動し、出発時刻や

空席数などが表示されている画面を指差しながら「○○時○○分の列車は特室(1等車)は満席、一般室(普通車)の席は空いています」、「次の列車は特室も一般室も

まだ席空いています」と片言ながら日本語で一生懸命説明してくれるじゃないですか!

今回はなるべく早くソウルに戻ろうと思っていたので先の列車の一般室を選び、運賃と引き換えに切符をもらい、裏の廊下からホームまで案内してもらえました。

「オ客様、コチラヘイラッシャイマセ〜!KTXはこちらのホームから乗れます!」

なんというVIP待遇!!KTX、乗る前から大満足!!

片言の日本語&英語とジェスチャーで切符を手に入れるのに結局30分近くかかりましたが、それでも現地の鉄道の乗り方について要領を得ていない一人の

外国人のために時間と手間をかけてここまで一生懸命尽くしてくれるその優しさと気遣いに感激してしまいました。旅する人にとって最高の喜びですね。

 

少し話が横道に逸れましたが、思わぬ場所で触れた人情で心温まっているうちに、大田駅KTX乗車ホームで列車が来るまでの間、しばし隣のホームに停まっていた

2種類のムグンファ号を撮影しました。

 

左:1本目。機関車は新型だが客車は在来型を使用。

右:2本目は機関車も客車も新型の編成。

 

左:ドイツの技術を踏襲して国産増備された8200形機関車。

右:2001年から国内のリミット社で製造された新型客車。               

 

そしてKTXに乗車。こちらも写真はほとんどありませんが、車窓風景をお楽しみ下さい。

高速新線入線直後から300km/hまで加速。

最後に車庫の横を通過。高速試験車両HSR-350xの姿も見えます。

 

300km/hで高速走行。途中、天安牙山駅を通過。

 

ソウル口在来線区間を走行

 

 

左:そんなこんなでソウル駅に到着。最後にかなり決まったショットが撮れてとりあえず満足。

右:KTXのロゴ。下にハングル文字で「韓国高速鉄道(ハングクコソクチョルド)」と 書かれてある。

 

 

 

以上、韓国鉄道旅行記その1でした。その2以降はムグンファ号(ソウル→水原)に乗車、あとは駅撮り写真が中心になる予定です。

 

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